
1980年代を彩ったポリフォニック・アナログシンセサイザーの質感は、今なお多くの制作現場で愛され続けています。かつての名機の振る舞いを精密に再現しながら、当時のユーザーたちが施していた改造までをも取り込んだ新しいプラグインが登場しました。Overload Audioが公開したMOODYSIXは、ヴィンテージの風合いを愛する作り手にとって見逃せない選択肢となります。
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MOODYSIXの詳細
MOODYSIXは1981年に発売されたKorg Polysixをモデルとしており、その独特の回路構成やフィルターの挙動を丁寧にエミュレートしています。単なるクローンにとどまらず、実機において定番だった三つのハードウェア改造が最初から統合されている点が大きな特徴です。
- 基本構成:1ボイスにつき1基のオシレーターを搭載した6ボイス仕様で、ノコギリ波、パルス波、PWMを選択できます。
- フィルター:SSM2044チップの特性を再現した4ポールのローパスフィルターを搭載し、アナログ特有の太さと滑らかさを備えています。
- エフェクト部:実機を象徴するコーラス、フェイザー、アンサンブルを、BBD回路のモデリングによって忠実に再現しました。
- NoisySix:ホワイトノイズとピンクノイズのジェネレーターを追加し、LFOの波形も大幅に拡張されています。
- Polysex:ピッチエンベロープやボイススプレッドのコントロールが可能になり、より分厚いデチューンサウンドを作り出せます。
- ModyPoly:すべてのボイスモードで機能するスムーズなポルタメントが実装され、演奏の幅が広がりました。
- 忠実な制限:実機と同様にベロシティ非対応となっており、最大同時発音数も6ボイスに固定されています。
- チューニングの再現:プラグインを読み込んだ際にオシレーターが徐々に温まってピッチが安定していくという、アナログ機器らしい演出が盛り込まれています。
動作環境
| 対応OS | サポートしているプラグイン形式 |
| Windows 10 / 11 | VST3 |
| macOS (Apple Silicon専用) | VST3 / AU |
※macOS版については現時点でIntel Macには対応していないため、導入の際は注意が必要です。
まとめ
MOODYSIXは、かつての名機が持っていた不完全さや温かみを、現代の制作環境に最適な形で蘇らせたプラグインです。改造によって拡張された機能は音作りの自由度を高めていますが、基本となる6ボイスの制限やベロシティへの無反応といった仕様はそのまま維持されています。こうした制約さえも音楽的な魅力に変えてしまう設計は、ヴィンテージシンセサイザーへの深い敬意の表れと言えるでしょう。
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