
デジタルオーディオの質感コントロールにおいて、過大入力を収めつつ音圧とキャラクターを付与する工程は極めて重要です。
そうした処理を担うプロセッサーとして、quietformatが手掛けるクリッパープラグインのSURVIVEが登場しました。
単なるピークの制御にとどまらず、周波数帯ごとの優先度調整や高度な信号解析を一つに集約したツールとして注目を集めています。
メールアドレスの登録によって無料で手に入る本機の機能性や仕様について詳しく紐解いていきます。
プラグインの詳細
SURVIVEは、一般的なクリッパーに備わっている基本的なゲイン調整機能に加え、音色や質感をきめ細かくコントロールするためのパラメーターが豊富に搭載されたプラグインです。
主な機能や技術的な特徴は以下の通りです。
- 信号の入出力とクリッピング処理の境界を定める入力ゲインおよびシーリングコントロールを配置
- サブ帯域、ボディ感、パンチ感、エアー感の4要素に対して処理の優先度を直感的に配分できるXYパッドを搭載
- 入力信号と処理後の波形を同一のタイムライン上に重ね合わせ、クリッピングが適用された領域を視覚的に強調表示するリアルタイム波形表示およびゲインリダクションメーターを装備
- 左右のチャンネルを個別に扱うステレオモードに加え、ミッド成分とサイド成分を分離してそれぞれ独立した設定を行えるミッドサイド処理機能を内蔵
- 質感やトーンの変化をコントロールするテクスチャー、トーン、シャドウ、シャドウタイム、ウィドゥス、クリーンサブといった詳細な調整パラメーター群を備える構成
- 非線形クリッピング段においてアンチエイリアシング技術であるADAAとフィルター処理されたオーバーサンプリングを融合し、2倍、4倍、8倍のモードから選択可能
- ピークを正確に捉えるトゥルーピーク検出機能およびオフライン書き出し時に高い精度を提供するHQレンダリングモードを搭載
- 3つの比較スロットとアンドゥおよびリドゥ機能を備え、異なる設定同士の比較検証を容易にする設計
- リアルタイム処理時におけるレイテンシーを65サンプルに抑えた信号処理設計
動作環境
| 対応OS | サポートしているプラグイン形式 |
| macOS | AU、VST3 |
| Windows | VST3 |
まとめ
quietformatのSURVIVEは、高度な過剰入力処理と柔軟なトーンシェイピングを兼ね備えたクリッパープラグインです。
XYパッドによる帯域別の優先度変更や精密な波形表示機能、ミッドサイド処理への対応など、ミックスにおける精度を高める要素が網羅されています。
無料でありながら高度なアンチエイリアシング技術やオーバーサンプリング機能も備わっており、音圧調整や質感の補正において有用な選択肢となるでしょう。
