『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ』(Jam著、名越康文監修、サンクチュアリ出版)
SNS、会社、友達、「ここにいない誰か」から心を守る64の考え方が共感を呼び、15万部を突破した1冊です。
人間、生きていると学校、会社、SNSなどでさまざまな人達と関係を持つことになり、それによる悩みも尽きません。
一緒にいて、ネットで繋がって楽しい人や優しい人がいるのと同じくらい、人によってはそれ以上に嫌な人や苦手な人がいます。
軽い気持ちで傷つくことを言ってきたり、理不尽な目に遭わされたりすることもあるかと思います。
しかも立場上、完全に距離を置くのが難しかったり、距離を置こうとしても近づいてくる人もいるのでたちが悪い。
また、SNSで他人の幸せ・成功アピールに嫉妬、自分と比較して落ち込むなど挙げるとキリがありません。
本書ではそうした「嫌な気持ち」を引きずらないようにするため、相手を変えるのではなく、自分の考え方を変えることによって自分のココロを守る64の考え方が書かれています。
心が疲れている人でも読みやすい
参考のために1項目だけ画像を上げさせて頂いています。
本書の構成は4コマ漫画1本に対して、その解説が優しい言葉で分かりやすく簡潔に書かれています。
読み始めた時には個人的に「ボリューム感的に少し物足りないかも…」と思っていたのですが、よく考えてみれば、この本を手に取る人というのは「少し心が疲れている人」もしくは「結構心が疲れている人」のはずなので、そういった人でも読みやすい内容になっているのだろうと勝手に納得してしまいました。
読んだ人の心が軽くなるような言葉を選んでいる点も良いですね。
SNSに振り回されないように考え方を変える
SNSのモヤモヤについては「コメントへの返事は気が向いた時だけでOK」、「ブロック、フォロー外しは気にしない」、「うちはうち、よそはよそ」、「イライラするものを見ているのは自分」、「匿名の攻撃はスルー」の思考で心が軽くなると言った内容です。
本当にその通りなんですけど、心が疲れ切っていたり、SNSにどっぷり浸かってしまっているうちにそんな考えが頭の中から出ていってしまっているのだと思います。
他人の幸せリア充アピールやイライラするような書き込みで嫌な思いをしたくなければ、二度と見なければ良いだけです。
自分にとってマイナスにしかならない事ばかり書き込む人や攻撃してくる人のアカウントは迷わずブロック・ミュートあるのみです。
本書のSNSに関する項目を実践していけば、良い精神衛生を保つと共にSNSとの距離感も掴めるようになると思います。
嫌な人のことを考えるのは一緒に住んで家賃を払っているのと同じ
人間関係のモヤモヤについては上記の言葉が一番心に残りました。
73ページに「家の中のいらないものを置いている場所にも、家賃は発生してるよ。ゴミに家賃を払うの?」という言葉があります。
ここでのゴミというのが「嫌な人」の事です。
嫌な人の事ってなかなか頭から離れないので困ってしまいますが、だからと言って家に帰ってまでその人の事を考えてしまっていては、一緒に住んで家賃を払っているようなものです。
しかも、自分の大切な時間も消費してしまっているので何一つメリットがありません。
解決方法として「自分のためにさっさと忘れる」のと「関係を断つ」というのがありますが、会社だとなかなかそうはいかないので「会わない」「会う時間を減らす」「逃げる」方法を考えることによって自分を守るのがベターであると書かれています。
嫌な人との人間関係で疲れている人は一度、本書を読んでみると心が軽くなるのと共に、何らかの解決策を見出す事が出来るのではないかと思います。
あと、本書109ページの「花に水をやるように、大切な人や自分に優しい言葉をかけてあげる」という言葉も合わせて心掛ければ、より良い日々を送れそうですね。
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