ベースと言えばバンド内においてはドラムと並んで地味な立ち位置というイメージを持っている人が多いのではないでしょうか。
低音部を受け持つベースは文字通り「縁の下の力持ち」であり、上モノ担当のボーカル、ギター、キーボードと比べたら「やってみたい」という人が少ない楽器であるのが現実です。
そんな感じで一般的には人気のないベースですが、このたび科学的にバンドで最重要な楽器として証明されたそうです。
NMEの記事によると、科学ジャーナル誌のサイトPNASにて、“なぜ低音の楽器がリズムを刻むと優れた時間認識になるのか、低音域がそれを説明する”といった趣旨の研究報告が掲載されました。
ベースが最重要だとする根拠は、人間の脳が低音で流れるリズムに気付きやすく理解しやすい構造になっているからとのこと。そのため、聴衆が手や足でリズムをとったり踊ったりするのは、ギターやドラムの高音よりも、実はベースが刻むリズムに合わせて行っているそうです。
(ギズモード・ジャパンより)
バンドにもさまざまな形態があり、オーソドックスなギター、ベース、ドラムで構成されるものからベースのいないベースレスであったり、ギターの代わりにキーボードとリズム隊という組み合わせがあります。
どれもそれぞれに個性、特性があって面白いですし、そこに正解や間違いというものは存在しません。
ですがやはりベースという存在はアンサンブルを安定させるだけではなく、聴覚的にも非常に重要な要素を持った楽器やパートであることは間違いないと言えるでしょう。
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ベースは家で言えば基礎、料理で言えばダシのようなもの
当たり前ではあるのですが、ベースという名前の通り、アンサンブルにおいて「支える」ことがメインの楽器です。
「家で言えば基礎」、「料理で言えばダシ」と言うように、一般的なリスナーさんにとっては総合的な意味で存在感をあまり感じない楽器ではありますが、ベースがアンサンブルから抜けてしまうと驚くほどにサウンドの「芯」が無くなってしまい、スカスカな物足りないものとなってしまいます。
オーケストラでもブラスバンドでも低域は重要なので、アンサンブル全般においてベースを担う楽器の存在は必要不可欠であると言えますね。
また、楽曲全体の流れや展開なども決定付ける楽器でもあるので、ベースが抜けると平坦な曲に聴こえてしまう場合もあります。
低音を支えるだけが役割じゃない?
近年のベースの役割は単に低音やリズムを支えるだけではなく、上モノと変わらないくらいにメロディや複雑なフレーズが必要とされる楽器になってしまいました。
場合によってはギターよりもはるかにフレーズが動く時もあったりします。
スライドも絡めてメロディアスにローフレットからハイフレットにかけて動き回るベースなんて今では珍しくありません。
高音弦やハイポジションでのコード弾きもあったりと弦が太い分、そういった演奏においてはギターよりも難易度が上がります。
5、6、7弦などの多弦ベースを扱うプレーヤーが増えてきたのもその影響だと思われます。
終わりに
科学的に考えなくてもベースは十分以上に重要な楽器ですし、そもそもバンドンアンサンブルにおいて重要じゃない楽器というものは存在しません。
様々な考えがありますが、「○○は不要」という考えはクリエイティブな面においての可能性が小さくなってしまうので私は好きではありません。
ベースの代わりにギターやシンセなどでベースラインを弾くことでカバーすることも可能ではありますが、やはりバンドにおいて「ベースそのもの」の音というのは必須であるように思います。
ベースが上手いバンドはアンサンブルも曲のクオリティも高いです。ドラムとあわせてバンドのレベルはリズム隊の力で決まると言っても過言ではありません。
ということでバンドをやっている方はメンバーのベーシストを大事にしてくださいね。