音声編集や音楽制作において、耳だけでは捉えきれない情報を「視覚化」できるツールは、精度や効率の向上に大きく貢献します。Tritikの「Visu」は、そんな視覚化ツールの中でも注目すべき存在です。
Visuとは?
Tritik「Visu」は、オーディオ信号をリアルタイムで視覚化するスペクトログラムプラグインです。信号の周波数成分を時間軸で可視化し、振幅を色で表現することで、音の変化やトランジェント、ノイズ、ピッチ、倍音などの詳細な解析が可能です。
「音のX線」とも言えるこの視覚化は、音楽制作だけでなく、ミックス、マスタリング、ポストプロダクション、フィールドレコーディングのクリーンアップにも役立ちます。
特徴
Visuには、以下のような特長があります。
- クラシックおよび拡張スペクトログラムモード
- 時間周波数再割り当て技術による高精度表示(トランジェントや倍音の視認性が向上)
- スクロール・静止モードの切替可能
- PNG画像へのエクスポート機能
- 線形/対数周波数スケール対応
- カーソル下の周波数を表示
- 調整可能なFFTサイズ
- HiDPIディスプレイ対応
- 色覚異常にも対応した40種類以上のカラーマップ
- フル機能が利用可能な無料版(白黒表示)
また、有料ライセンスを購入すると、カラーマップがフルカラーで利用でき、開発支援にもつながります。料金は任意の金額を入力して支払う形式です。
対応OS・プラグイン形式
OS | 対応プラグイン形式 |
---|---|
Windows 10/11 | VST3、AAX(Pro Tools) |
macOS 10.15以降(Intel / ARM) | AU、VST3、AAX(Pro Tools) |
無料とは思えない精度と機能
Visuは、無償でここまでの分析と表示精度を提供している点で非常に魅力的です。特に、トランジェントや倍音の検出を必要とする場面では、時間周波数再割り当てによる「拡張モード」が威力を発揮します。これは、位相情報を活用して周波数エネルギーをより正確な位置に再配置する技術であり、従来のスペクトログラムでは見えづらかった情報を鮮明に映し出します。
まとめ
- Tritik「Visu」は、高性能な無料スペクトログラムプラグイン。
- 音の詳細な視覚化を通じて、制作や分析をより正確に。
- 拡張モードではトランジェントやピッチの可視性が大幅に向上。
- AU/VST3/AAX対応で幅広いDAW環境で使用可能。
- 白黒でもフル機能利用可。カラー表示のためのライセンス購入も可能。
ミックスやマスタリング時の「見える化」に、Tritik Visuは強力な味方になります。
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