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ASW Magazine

ソフトウェアメーカーの倒産リスクに備える。アクティベーションができなくなる前にするべきこと

2026年2月16日

最近の音楽制作業界を揺るがす大きなニュースとして、ドイツの大手メーカーであるNative Instrumentsが予備的破産手続きを開始したという話が舞い込んできました。

現在は事業が継続されており、製品の販売やアクティベーションも通常通り行われています。しかし、このニュースを聞いて不安を覚えた方は多いはずです。

私自身も、愛用しているソフトが将来的にどうなるのかという疑問が頭をよぎりました。特にお金を出して購入した高価なソフトウェアが、ある日突然使えなくなるリスクは他人事ではありません。

今回はメーカーがもし倒産してしまった場合、手持ちのソフトにどのような影響が出るのか、そしてユーザー側で出来る最低限の対策などについて書いていきます。

認証サーバーの停止が招く深刻な事態

現代の音楽制作ソフトの多くは、メーカー独自のマネージャーソフトを介してインストールやアクティベーションを行う仕組みになっています。

これは違法コピーを防ぐために必要な仕組みですが、メーカーの経営が揺らぐと大きな弱点に変わります。もし認証サーバーが停止してしまうと、新しいパソコンに買い替えた際の再インストールができなくなります。

現在使用しているパソコンにインストール済みのソフトはそのまま使えますが、システムの移行やサブ機のセットアップが不可能になってしまいます。

高額なパッケージを購入していたとしても、認証が通らなければただのデータか、あるいは動かないプログラムになってしまいます。これはユーザーにとって非常に大きな損失と言わざるを得ません。

サポートとアップデートの終焉が意味するもの

ソフトウェアの寿命は、メーカーによる継続的なサポートによって保たれています。もし開発が止まってしまえば、当然ながら不具合の修正や新機能の追加は行われなくなります。

さらに恐ろしいのは、パソコンのOSがアップデートされた際に対応できなくなる点です。MacやWindowsは毎年のように進化を続けていますが、ソフト側がその変化に追いつけなければ、いずれ起動すらできなくなります。

使い方が分からない場合やエラーが発生した際のサポート窓口も消滅するため、トラブルが起きたら自力で解決するしかありません。

現状のオンライン認証を前提としたシステムにおいて、メーカーの不在はソフトの死を意味するほどの影響力を持っています。

破産や事業撤退後に辿るいくつかの運命

メーカーが経営難に陥ったとしても、必ずしもすべてのソフトが消えるわけではありません。

過去にはギブソンが開発を停止したSONARを、BandLabが買収して「Cakewalk Sonar」として救い出した事例も存在します。別の資本が入ることでブランドが継続され、以前よりも安定した環境で提供されるパターンは、ユーザーにとって最も理想的です。

また、会社が事業再編を行うことで、不採算部門を切り捨てつつも主要な製品だけは守り抜くという道もあります。

中核となるような人気ソフトであれば、再建の過程で手放される可能性は低いでしょう。しかし、最悪のシナリオとして、買い手が見つからずそのままサービスが完全に終了することもあり得ます。

物理的に使えなくなる状態は、絶対に避けたい事態です。

ユーザーが今すぐ実践すべき自己防衛策

将来の不透明な状況に備えて、私たちが今できる対策はいくつか存在します。

まずは、製品のインストーラーをダウンロードして物理的なストレージに保存しておくことです。公式サイトが消滅してしまえば、インストーラー自体が手に入らなくなります。

次に、ドングル形式のライセンス管理やオフライン認証が可能なソフトであれば、今のうちにその設定を済ませておくのが賢明です。

また、現在ソフトがインストールされているパソコンを、できるだけ長く健康な状態で維持する努力も必要になります。

不要なデータを整理し、物理的な清掃を怠らず、システムの安定性を保つことが、大切なツールを延命させる鍵となります。

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音楽資産を保護するための確実なバックアップ術

プロジェクトの継続性を守るためには、データの管理方法も見直す必要があります。

将来的にソフトが動かなくなることを想定して、重要なトラックは今のうちにオーディオファイルとして書き出しておくべきです。

MIDIデータのままでは、音源が読み込めなくなった時点でその音を失うことになります。オーディオにレンダリングしておけば、たとえ数年後に環境が変わっても、当時の音質を維持したまま制作を続けることが可能です。

手間はかかりますが、二度と手に入らない音色を守るための最小限のコストだと考えるべきです。傷を浅くするためにも、プロジェクトの節目ごとにパラアウトしたデータを残しておく習慣をつけましょう。

ソフトウェア業界へ願う最後の救済措置

高い代金を支払ってプロのツールを購入しているユーザーとして、メーカーには最後まで責任ある対応を期待したいところです。

もし万が一、サーバーを維持できなくなるような状況に陥るなら、最終アップデートとしてオフラインでも永続的にアクティベートできるパッチを配布してほしいと願っています。

シリアルナンバーさえあれば、外部の認証を必要とせずに使い続けられる仕組みがあれば、ユーザーの不安は大幅に解消されるはずです。

素晴らしいツールを生み出してくれたメーカーへの敬意を込めて、その遺産が無にならないような配慮があることを切に願っています。

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AZU

ブロガー・DTMer。シンプルなモノ・コトが好き。ここでは無料のDTMソフトウェアをメインとした情報、自身で制作した音楽素材の提供などを行っています。

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