
「ヘッドレスギター」は1980年代にスタインバーガーを皮切りに、さまざまなメーカーから個性的なモデルがリリースされてきましたが、90年代以降は根強いファンによって支持され続けてきたという印象です。
ですが、ストランドバーグが人間工学に基づいたBodenを2010年代にリリースして以降、Djent系のバンドやアーティストをメインに愛用され始め、現在はジャンルを問わずユーザーが増えてきました。
かつては「珍しいギター」のカテゴリー内に位置していたヘッドレスギターも、新しいスタンダードな存在として多くのメーカーからリリースされています。
ということで、今回はヘッドレスギターの特徴やメリット、デメリットなどについて簡単にまとめていきたいと思います。
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ヘッドレスギターとは?

ヘッドレスギターは、名前の通り「ヘッド」がないギターのことです。通常のギターではヘッド側のペグに弦を巻きつけてチューニングしていますが、ヘッドレスギターではヘッド側に弦を固定して、ブリッジ側でチューニングすることになります。
また、ヘッドが無いので、その分重量が軽くなるだけではなく、サイズもコンパクトになります。
そして、多くのモデルで人間工学に基づいたデザイン、仕様となっており、個人差はありますが、基本的には「弾きやすい」し「扱いやすい」というのも大きな特徴となります。
ヘッドレスギターのメリット
軽量で扱いや持ち運びが楽
ヘッドが無いことや、多くのモデルでボディも比較的コンパクトなデザインなこともあり、2~2.5kg台と非常に軽いです。
重いギターと言えば、ギブソンのレスポールというイメージですが、その重さはだいたい4.5kgであることを考えると、かなりの差がありますよね。
ステージで弾くことが多い人にとっては、少しでも軽いギターの方が何かと助かるはずなので、軽いというのは本当に素晴らしいことです。
ケースも普通のギターと違って少し小さくなるので、持ち運びもかなり楽になります。
演奏時のバランスが良い
ヘッドレスギターは多くのメーカでエルゴノミクスデザインが採用されていて、基本的には非常に弾きやすいように作られています。
人がギターに合わせるのではなく、ギターが人に合わせてくれているので、全ての面においてバランス感は抜群です。
もちろんサウンド面についても、しっかりと設計されているので、普通のギターと比べても何一つ問題ない音を出してくれます。
未来的でミニマルなデザイン
かなり個性的なデザインなので、周りの人が普通のギターを持っている割合が多ければ、それだけ人の目を引くようになります。
エルゴノミクスデザインというのはどんなジャンルの製品でもそうなのですが、かなり未来的で独創的なものが多いので、見た目にもおしゃれで洗練されているように感じます。
部屋に置いているだけでも何だかサマになりそうな所も魅力です。
ヘッドレスギターのデメリット
見た目や機能が好みに合わない場合がある
ヘッドレスギターは割と個性豊かなルックスのものが多いので、トラッドなギターばかりに触れてきた人からすると、少し違和感があるのは仕方ありません。
また、ブリッジ側にチューナーが付いているなど、機能面においても使いにくいと感じてしまうかも知れません。
ただ、好みに関しては、どのギターにおいても同じことだと思うので、何とも言えませんね。
アクセサリー選びが難しい
形状が独特なため、専用ケースやスタンドが必要になる場合があります。従来のギター用アクセサリーが使えないこともあるため、購入時には注意が必要です。
スタインバーガーのギターだと、弦も専用のものを使わないといけなかったり、ヘッドレスなので、クリップチューナーを付けられないモデルもあります。
選択肢が少ない
一昔前に比べれば、かなり選べるようになってきましたが、それでもまだまだ選択肢は少ないです。そして基本的には高価なものが多いです。
「都心の楽器店に試奏できる状態で置いているか」という基準で考えると、すぐに手に入れることのできるものというのは限られてくるというのが現実です。
おすすめのヘッドレスギターブランド
1. Strandberg(ストランドバーグ)

スウェーデン発のブランドで、軽量設計とエルゴノミクス(人間工学)を重視したモデルが特徴。プロフェッショナルな仕様ながら、デザイン性も抜群です。
今の時代においてはヘッドレスギター専門ブランドとして、トップに君臨する存在と言えるでしょう。
価格は20万円代後半から、6~8弦モデルが選べるので、幅広いジャンルをカバーしてくれます。

また、バンドリのRAISE A SUILENモデル「RAS6」が廉価版で当時14万円ほどで売られていたこともありました。
当時はあまり興味が無かったのでスルーでしたが、こんな価格でストランドバーグが手に入るなんてありえないので買っておけばよかったと後悔してます。
2. Kiesel Guitars(キーゼルギターズ)

カスタムオプションが豊富で、自分好みの一本を作れるブランド。モダンなデザインと多彩なサウンドが魅力です。
トップ材とカラーリングに個性があるので、ステージでも目を惹くこと間違いなしです
価格帯としては20万円台からと、ストランドバーグとあまり変わらない感じです。
多弦、アコースティック、ヘッドレストしては珍しくさまざまなシェイプのものがあるので、個性的な1本が欲しい人におすすめです。
3. Steinberger(スタインバーガー)

ヘッドレスギターの元祖であり、コンパクトさと機能性が特長。特にトラベルギターとして人気があります。
現在はギブソンの傘下としての存在で、スタインバーガーブランドとしてのリリースではなく、「Spirit By Steinberger」として、低価格帯での展開となっているようです。
価格帯は4~5万円台でボディシェイプもSteinberger時代はいくつかバリエーションがあったのですが、現在はギター、ベースともこのシェイプのみとなっています。
ボディがコンパクトなので、持ち運びは本当に楽ちんです。
販路が広く、オンラインでも入手しやすいので、個人的におすすめナンバーワンの1本です。
たまにものすごく欲しい病にかかってしまいます。
4. Ibanez(アイバニーズ)

おなじみの国内ブランドで、ラインナップも初心者から上級者まで幅広く対応。いくつかあるヘッドレスギターブランドの中でもこの”Q”(Quest)シリーズ価格と品質のバランスが良いなと感じました。
価格帯は10万円代前半からで少し頑張れば手を出せるのと、国内メーカーなので楽器店、オンライン共に手に入りやすいのも魅力ですね。
6弦、7弦モデルがありますが、現在のラインナップ全てがノントレモロとなります。
使わない人からすれば気になりませんが、この時点で選択肢から外れてしまう可能性もあるので、トレモロ付きのモデルにも期待したいです。
まとめ
ヘッドレスギターは、軽量で持ち運びが便利なだけでなく、演奏性やデザイン性にも優れた楽器です。従来のギターとは一味違う体験を求めている方には、ぜひ試してほしい選択肢です。
この記事で紹介したStrandbergやKiesel Guitars、リーズナブルなSteinbergerなど、ブランドごとの特徴を参考に、自分に合った一本を見つけてください。
また、最近は中華メーカーのギターだと「Grote」、「EART」、「Donner」あたりも安価なヘッドレスギターをリリースしているので、興味のある人はチェックしてみてください。
ヘッドレスギターは、楽器としての機能性だけでなく、シンプルな美しさも備えています。この新しいスタイルのギターが、あなたの音楽ライフをさらに豊かにしてくれることでしょう。




