DTMを始めたばかりの人の中には、「音符なんて読めなくても曲は作れる!」と思っている方も多いでしょう。たしかに、MIDIノートを並べるだけで音楽は作れます。しかし、音符の読み方を覚えると作業スピードが上がり、より自由な表現ができるようになるのです!
本記事では、初心者DTMer向けに、**「音符の読み方」**をわかりやすく解説します。
1. 音符の基本をおさえよう!
音符とは、音の長さと高さを表す記号です。まずは、音の長さ(リズム)と高さ(ピッチ)の基本を押さえましょう。
① 音の長さを決める「音価」
音の長さを表す音符には、以下のような種類があります。
音符 | 長さ(4/4拍子の場合) | 見た目の特徴 |
---|---|---|
全音符 | 4拍 | ○(塗りつぶしなし) |
2分音符 | 2拍 | ○+棒 |
4分音符 | 1拍 | ●+棒 |
8分音符 | 1/2拍 | ●+棒+旗(または連結線) |
16分音符 | 1/4拍 | ●+棒+2本の旗(または連結線) |
DTMでは、ピアノロールを見れば音の長さが視覚的に分かりますが、楽譜の知識があると「このリズムは8分音符3つと16分音符2つの組み合わせか」といった理解がしやすくなります。
② 音の高さを決める「音名」
音の高さ(ピッチ)は、C(ド)、D(レ)、E(ミ)、F(ファ)、G(ソ)、A(ラ)、B(シ)の7つの音名で表されます。鍵盤の位置と対応させて覚えましょう!
<ピアノ鍵盤と音名の対応>
・白鍵:C(ド)D(レ)E(ミ)F(ファ)G(ソ)A(ラ)B(シ)
・黒鍵:C#(ド#)D#(レ#)F#(ファ#)G#(ソ#)A#(ラ#)
ピアノロールでは、C3(中央のド)を基準に考えることが多いです。
2. DTMで役立つ!リズムと音符の関係
DAWのピアノロールでは、縦軸が「音の高さ」、横軸が「時間」を表します。音符の知識を活かすと、リズムをより正確に打ち込めるようになります。
① グリッドと音符の対応
DAWのピアノロールにはグリッド(目盛り)があり、これが音符の長さに対応します。例えば、
- 4分音符(1拍)=グリッド4マス(1小節を16分割する設定の場合)
- 8分音符(1/2拍)=グリッド2マス
- 16分音符(1/4拍)=グリッド1マス
「細かいリズムが上手く打ち込めない!」というDTMerは、グリッド設定を適切に変更し、音符の長さと対応させることでスムーズに打ち込めるようになります。
② スイングやシンコペーションも理解しやすくなる!
音符を理解すると、リズムのノリを作りやすくなります。例えば、
- スイングビート(ジャズやファンクでよく使うリズム)は、8分音符を「跳ねるように」演奏する。
- シンコペーション(拍の裏側を強調するリズム)は、通常の拍とは異なるタイミングで音を打つことでグルーヴ感が生まれる。
これらの概念も、音符を理解することで「理論的に」扱えるようになります!
3. 実践!音符を使ったリズム打ち込みのコツ
① まずは基本の4分音符でドラムを打ち込む
DTMのリズム打ち込みは、ドラムトラックを使うのが基本です。
- キックを4分音符の間隔で置く(例:バスドラムを「ドンドンドンドン」)。
- スネアを2拍目と4拍目に入れる(「ドン・パン・ドン・パン」)。
→ これだけでポップスやロックの基本ビートが完成!
② 8分音符、16分音符を混ぜてグルーヴを作る
基本のビートに、ハイハットやスネアゴーストノートを加えてみましょう。
- ハイハットを8分音符で入れる → ノリが生まれる
- 16分音符のスネアを加える → グルーヴがより豊かに
たとえば、ファンクでは16分音符の細かいハイハットが特徴的です。
まとめ:音符を覚えるとDTMがもっと楽しくなる!
音符の読み方をマスターすると、
✅ リズム打ち込みがスムーズになる
✅ DAWのグリッドやMIDIノートの意味が直感的にわかる
✅ シンコペーションやスイングなど、音楽的なノリを作りやすくなる
DTMは楽譜が読めなくても楽しめますが、音符を理解すれば、より自由に、より効率的に曲作りができるようになります。ぜひ、この機会に音符の基礎を身につけてみましょう!