
音楽を自分で作ってみたいと感じる瞬間は、とても素敵な創造の始まりです。誰かの曲を演奏するのも楽しいですが、何もないところから自分だけのメロディや言葉を生み出す喜びは、何物にも代えがたい特別な体験になります。とはいえ、いざ始めようとすると、どこから手をつければいいのか分からず、少しハードルが高く感じてしまうこともあるかもしれません。
曲作りには絶対的な正解やルールはありません。自由な表現こそが音楽の醍醐味です。けれど、最初の一歩をスムーズに踏み出すための道しるべがあると、もっと気楽に、そして楽しく進めていくことができます。今回は、初心者の方でも無理なく取り組める、シンプルで効果的な曲作りの流れについてお話ししていきます。
土台となるコード進行から始めてみよう
曲全体の雰囲気を作るためには、まずハーモニー、つまりコード進行から考え始めるのがおすすめです。コードは曲の骨組みのようなもので、選ぶ響きによって明るい気持ちになったり、少し切ない雰囲気になったりします。
楽器が手元にあるなら、ピアノやギターで適当にいくつかのコードを鳴らしてみることからスタートしましょう。もし楽器が苦手な場合でも、最近は便利なソフトやアプリがたくさんあります。自分が心地よいと感じるコードの組み合わせを見つけることが大切です。まずは難しく考えず、好きなアーティストの曲で使われているコード進行を参考にしてみるのも、とても勉強になります。
コードを並べていくうちに、その響きからどんな感情が湧いてくるかを感じてみてください。その感覚が、後でメロディや歌詞を作る時の大切なヒントになってくれます。
心地よいメロディを乗せていく
コード進行という土台ができたら、次はその上にメロディを乗せていきましょう。これは曲に命を吹き込む、とてもエキサイティングな作業です。
一番簡単な方法は、作ったコードの響きを聴きながら、鼻歌を歌ってみることです。楽器でメロディをなぞるのも良いですが、声を使って自由に歌ってみることで、より自然で耳に残りやすいラインが生まれやすくなります。頭の中にふと浮かんだフレーズを口に出してみて、しっくりくるものを探していきましょう。
もしメロディ作りで迷ったら、一度楽器を置いて、頭の中だけで鳴らしてみるのも一つの手です。ふとした瞬間に降ってきたメロディを、後から楽器で再現してみると、予想もしなかった面白いフレーズが出来上がることがあります。
リズムを整えて曲の鼓動を作る
メロディができたら、次はリズムを加えていきましょう。リズムは曲の心臓鼓動のようなもので、全体のノリや躍動感を決定づけます。
ドラムやパーカッションの音をイメージしながら、どのタイミングでアクセントを置くかを考えていきます。基本的にはコード進行やメロディの動きに合わせて、自然に体が動くようなリズムを探してみてください。ドラムだけでなく、ベースのラインもこの段階で意識すると、より深みのあるサウンドになります。
リズムを加えることで、それまで断片的だったアイデアが、急に一つの音楽としてまとまり始めます。あまり細かな装飾にこだわりすぎず、まずはシンプルで力強いビートを作ることを意識してみてください。
曲の構成を組み立ててストーリーを作る
それぞれのパーツができたら、それらを繋ぎ合わせて一曲の形に整えていきます。一般的な曲の構成として、Aメロ、Bメロ、サビといった流れをイメージすると分かりやすいでしょう。
例えば、静かに始まるセクションから、少しずつ盛り上がっていき、サビで一番の感情を爆発させるという流れは、聴いている人にも気持ちが伝わりやすい王道の構成です。もちろん、この形式に縛られる必要はありませんが、最初は慣れ親しんだ形を参考にすると、迷わずに最後まで作りきることができます。
各セクションごとに少しずつコードやメロディを変化させることで、曲に物語のような起伏が生まれます。自分が作ったパーツをパズルのように組み合わせて、一つの完成した作品へと仕上げていく過程を楽しみましょう。
心の中にあるメッセージを届ける
最後に取り掛かるのが歌詞作りです。曲の雰囲気が出来上がっていると、そこからインスピレーションを受けて言葉が溢れてきやすくなります。
身近な出来事や、ふと感じた感情、あるいは映画や本から得たインスピレーションなど、テーマは何でも構いません。あまり難しく考えすぎず、自分の素直な気持ちを言葉に乗せてみてください。あまりに具体的すぎると説明的になってしまいますし、抽象的すぎると伝わりにくくなるので、そのバランスを楽しみながら言葉を選んでいきましょう。
また、素敵なフレーズやタイトルのアイデアが浮かんだら、すぐにメモを取る習慣をつけるのがおすすめです。日常の何気ない瞬間に、素晴らしい曲の種が隠れていることがよくあります。
自由に楽しく作り続けること
今回ご紹介したステップはあくまで一つの目安です。メロディから作り始める人もいれば、歌詞から書き始める人もいます。自分に合ったスタイルを見つけていくのも、曲作りの楽しさの一つです。
大切なのは、完璧を目指しすぎずに、まずは一曲を完成させてみることです。完成させるたびに新しい発見があり、次はもっとこうしてみようという意欲が湧いてきます。自分の感性を信じて、楽しみながら音楽の世界を広げていってください。
あなたが作り出す一曲が、誰かの心に届いたり、自分自身の宝物になったりすることを願っています。自由な発想で、軽やかに作曲の時間を満喫してください。
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作曲の解説書と言うと難しいイメージがありますが、この著書は非常に読みやすくて分かりやすいです。
こちらは作詞版。曲は作れても作詞が苦手だった私も非常に参考になりました。
私は作曲の際はギターも鍵盤も両方使いますが、きれいな進行の曲にしたい時はギターだけで曲を作っています。


