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AWS Magazine

AIの進化によりプロの椅子が消えていく世界で、それでも音楽を作り続けるためのマインドについて

2026年1月19日

音楽という芸術の領域において、AIの技術発展は私たちの想像を絶するスピードで進んでいます。

最近では、音楽で食べていけるのかという不安や、音楽そのものが死んでしまうのではないかという議論があちこちで交わされています。

AIを使えば誰でも無料で素晴らしい楽曲を生み出せる段階にまで来ていて、そのクオリティには正直言って驚きを隠せません。

専門的な知識がなくても、ボタン一つでプロ顔負けの曲が作れてしまいます。

かつては数週間かけて行っていた作業工程をすべてすっ飛ばして、一曲をわずか30秒ほどで生成できるのですから、楽曲制作のスキルを持たない人にとっては、これほど便利なことはありません。

イメージ通りの歌詞やメロディが目の前で形になっていく様子は、まるで魔法を見ているかのような驚き感じます。今後は作詞や作曲、編曲、さらにはミックスやマスタリングといった専門技術が一切不要になる時代に突入していくのでしょう。

クリエイティブな世界から人間が必要なくなるのではないかと危惧する声もありますが、実際には共存の道も探られています。

デスクトップミュージック、いわゆるDTMの世界では、すでにAIが深く組み込まれるようになりました。私が愛用しているFL STUDIOというソフトウェアにも、AIによるアシスト機能が搭載されています。

今までは打ち込みのテクニックを磨くために膨大な時間を費やすのが当たり前でした。音の強弱を調整するベロシティや、音程を滑らかに変化させるピッチベンドの処理に頭を悩ませたものです。

これからはAIが勝手に、そしてものすごくいい感じにアーティキュレーションを表現してくれるようになります。そうした高度な機能を備えたソフトが、2026年の今年には手の届きやすい価格で一般に普及すると確信しています。

音楽の知識がゼロであっても、一定以上の高い次元で作品を作れるようになるのは間違いありません。

変化するサウンドクリエイターの立ち位置と椅子の奪い合い

手軽に高クオリティな曲が作れるようになれば、当然ながらプロのサウンドクリエイターの需要は激減します。

一部の突出した才能を持つ人を除いて、音楽一本で生計を立てるのは不可能に近いレベルになるでしょう。運が悪ければ、この業界自体がほぼ壊滅状態に陥るのではないかと個人的には危惧しています。

これからは音楽を自分のライフワークの一つとして捉えつつ、他の仕事で生活費を稼ぐスタイルが当たり前になります。時代の流れですから、こればかりは仕方のないことだと割り切るしかありません。

AIの手を借りずに人間の手によるニュアンスを追求するのは、確かに素晴らしい試みですし、私もその方が好きです。しかし、今の世の中には音楽以外にも楽しい娯楽が溢れかえっていて、人々の可処分所得や時間の奪い合いが起きています。

音楽というパイ自体が小さくなっている中で、プロとして座れる椅子の数はどんどん減っていく一方です。生演奏を披露する場所も同様に、以前よりずっと狭き門になっていくと予想しています。

これはAIだけの問題ではなく、娯楽が多様化した現代社会の構造的な変化といえます。

私が運営しているブログなどでは無料で使えるDTMソフトの情報を発信していますが、そうした情報もあと数年で意味をなさなくなる可能性が高いです。

どうしても自分の手で一から音楽を構築したいという熱意を持つ人以外、複雑なツールは必要なくなってしまうからです。

じゃあ、DTM関連のソフトウェアを開発しているディベロッパーはどうなるのか。このまま「はい、おしまいです」という訳にもいきません。生活がかかっているので、生き抜く方法を模索していくことになります。

例えば、Sunoのような、ブラウザ上で完結する楽曲生成サービスと手を取り合うことによって、プラグインを内蔵することにより、Iによる制作クオリティが爆発的に向上していく未来が容易に想像できます。

例えば、有料プランだと「IK MultimediaのSampleTankが生成時の音源として使われる」という感じでしょうか。

人間の力だけで戦うことの限界とこれからの向き合い方

人間がどれほど努力しても、AIが曲を生み出す速度には到底敵いません。たとえ多少の支援ツールを使ったとしても、一から人間が組み立てるにはそれなりの時間がかかります。

クリエイティブな面において、効率やスピードでAIに勝負を挑むのは無謀な挑戦でしかありません。既存の有名曲を男性ボーカルから女性ボーカルへ変えたり、特定のアーティスト風にアレンジしたりすることも瞬時に行えます。

アレンジャーやエンジニアの仕事も、AIによってその多くが代替されてしまうでしょう。

突出した才能や知名度がある人、あるいは立ち回りが驚くほど上手な人以外は、音楽業界で生き残るのが極めて難しくなります。

学びそのものが不要になるという事実は、真面目に技術を習得してきた身からすると少し切ない気持ちになります。それでも世界はAIを受け入れつつあり、私たちの生活の至る所にその技術が浸透しています。

嫌悪感を抱く人もいるでしょうが、気づけばAIまみれの世界になっているのが当たり前の光景に変わるはずです。

違和感を持ち続けるよりも、どこかで折り合いをつけてこの変化を自分なりに消化する覚悟が求められています。

商業的な側面では音楽の死という表現が当てはまるかもしれませんが、音楽という文化そのものは消えません。自分が作りたい音楽を、自分のためだけに作り続ける楽しみは誰にも奪えないものです。

AIを使いたくないのであれば使わずに、ただひたすら自分の表現を追求すればいいだけのことです。私は古い名曲を聴いて感動することもありますし、何なら自分で好きな曲を作って自分で聴いて楽しむなんてのも十分にアリです。

自分の感性を満たすための手段として音楽を捉えれば、これからの世界も十分に楽しんでいけるはずです。

お互いに、音楽を骨の髄まで楽しめる人生を送りたいですね。

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AZU

ブロガー・DTMer。シンプルなモノ・コトが好き。ここでは無料のDTMソフトウェアをメインとした情報、自身で制作した音楽素材の提供などを行っています。

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