
音楽制作のクオリティを左右する重要な要素の一つが、ベースラインの音色です。特に、モダンなヘヴィミュージックやプログレッシブ・メタルといったジャンルでは、楽曲の土台となる低音域に、タイトさと明瞭さを両立させたサウンドが求められます。
そうした現代的なニーズに応えるべく、ドイツのプログレッシブ・メタルバンドCIRCVITのベーシスト、Dennis Juenemann氏が開発し、驚くべきことに無料で提供されているのが、バーチャル・ベース音源「CIRCVIT BASS」です。
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プラグインの核となるハイエンドな実機をサンプリング
CIRCVIT BASSのサウンドのリアリティは、そのサンプリング元にあります。本音源は、モダンな多弦ベースとして知られるLEGATOR Wraith 37インチ・マルチスケール5弦ベースをサンプリングして制作されました。このベースは、異なる弦長を持つマルチスケール設計により、特に低音弦のテンションを最適化し、クリアでレスポンスの速いサウンドを実現します。
さらに、ピックアップには、ローエンドの明瞭さが際立つFISHMAN Fluence Modernアクティブ・ハムバッカーが搭載されています。開発者であるJuenemann氏自身が求める「クラッシュするようなファットなトーン」を実現するため、このハイエンドな楽器の特性を余すことなく捉えることに成功しています。
プロフェッショナルな収録環境と高解像度サウンド
無料音源でありながら、その収録クオリティは徹底的に追求されています。オーディオサンプルは、業界標準のSSLコンソールを経由して高解像度でレコーディングされています。これにより、音源はミックスに埋もれないアタック感と、楽曲の厚みを支える重厚なローエンドを提供します。
収録レンジはE0からG4という広範囲をカバーしており、5弦ベースの最低音域であるE0のタイトな鳴りも正確に捉えられています。これは、ドロップチューニングやエクステンデッド・レンジを多用する現代の楽曲制作において、非常に重要なポイントです。
驚異の1000サンプルと選べる4つのサウンドライブラリ
CIRCVIT BASSの機能面で特筆すべきは、収録されているサンプルの総数です。無料のバーチャル・インストゥルメントでありながら、そのサンプル数は1000以上に及びます。この豊富なサンプル数が、音源のリアリティと表現力を支える基盤となっています。
クリエイターは、楽曲のジャンルや求めるトーンに合わせて、すぐにミックスで使用できる4つのプリプロセス済みサウンドライブラリを自由に選択できます。これにより、細かな音作りをする手間を省き、即座に制作に取り掛かることが可能です。
提供される4つのサウンドライブラリは以下の通りです。
- DI (Direct Input)
- アンプシミュレーターや外部エフェクトを通す前の、原音に最も近い状態のサウンドです。
- 外部のプラグインやアンプ・シミュレーションを用いて、自身でオリジナルのトーンを構築したいプロデューサーに最適な素材を提供します。
- CLEAN
- クセのないクリーンなサウンドで、ポップスやロック、フュージョンなど、幅広い音楽ジャンルに対応できます。
- ベース本来の自然なトーンを活かし、楽曲に調和したサウンドを実現します。
- CRUNCH
- 適度なオーバードライブや歪みが加えられたサウンドです。
- 楽曲にアグレッシブさやエッジ感を加えたい場合に有効で、存在感のあるベースラインを演出します。
- DRIVE
- 強力な歪みが特徴のサウンドです。
- プログレッシブ・メタル、ジェント、デスコアといった、重厚なローエンドとアグレッシブなトーンが必須のジャンルで、楽曲を支える唸るようなベースラインを実現するために設計されています。
これらのライブラリを切り替えることで、一つの音源でありながら、まるで異なる4種類のベースアンプやペダルを使用しているかのような、柔軟なサウンドメイクが実現します。
演奏のリアリティを追求する3つのアーティキュレーション
打ち込みによるベース演奏において、しばしば課題となるのが、人間が弾いたようなリアルなニュアンスの再現です。CIRCVIT BASSは、この「人間味」を追求するため、主要な3種類のアーティキュレーション(奏法)の切り替えに対応しています。
これらの奏法は、MIDIキー・スイッチを使用して瞬時に切り替えることが可能です。これにより、フレーズの箇所に応じて奏法を使い分け、よりダイナミクスに富んだベース・トラックを制作できます。
切り替え可能な3種類の奏法は以下の通りです。
- オルタネート・ピッキング (Alternative Picking)
- ピックを上と下に交互に振り下ろす、最も一般的で速いフレーズにも対応できる奏法です。
- 均一で正確な音価を必要とするフレーズに適しています。
- ダウンストローク (Downstrokes)
- ピックを一貫して下に振り下ろす奏法です。
- 一音一音に力強いアタック感が加わり、ヘヴィな楽曲における力強く重いグルーヴやインパクトを表現するのに適しています。
- アップストローク (Upstrokes)
- ダウンストロークとは異なるニュアンスや、高速なオルタネート・ピッキングの中でのアクセントとして使用される奏法です。
- より繊細でリアルな演奏表現のために組み込まれています。
対応プラグイン形式
CIRCVIT BASSは、以下の環境で動作します。
| 対応OS | 主な対応プラグイン形式 |
| Windows | VST3、VST |
| macOS | VST3、VST、AU |
ダウンロード
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