Darkpalace Studioが提供する「Caterpillar」は、64ビット対応のステレオ拡張ツールであり、無料で入手できるオーディオプラグインです。スプレッドEQの原理を活用し、左右チャンネルにピークフィルターを交互に適用することで、音像を広げつつモノラル互換性を保ちます。
特にミックスにおいて、ステレオイメージを自然に広げたいと考えるユーザーにとって、有力な選択肢になるでしょう。
特徴と機能
Caterpillarは、以下のような機能を備えています：
- ベル型フィルターによるチャンネルごとのゲイン操作
- モノラル互換性を維持しながらステレオ感を強化
- EQバンド数、Q値、周波数の選択が可能
- 相関メーター、スペクトラム・ビジュアライザー搭載
- オーバーサンプリングと複数の位相モード
- ドライ/ミックス・バランス、デルタモード、極性切替対応
- サイズ変更可能なUIとテーマ変更機能
- GPUレンダリングにより、CPU負荷を低減
- JSONファイルによる詳細設定が可能
とくにパフォーマンス面では、音質と操作性の両立が図られており、制作環境に組み込みやすい仕様となっています。
スプレッドEQとは何か？
スプレッドEQとは、左右チャンネルに対して異なるEQ処理を施すことで、空間的な広がりを作り出す手法です。通常のEQとは異なり、ステレオ感をコントロールしながら、定位を壊さずに音の厚みや奥行きを調整できます。
Caterpillarはこの考え方をベースに、CPU負荷を抑えつつも精密な調整が可能なツールです。
対応OS・プラグイン形式
| 対応OS | Windows（64bit）, macOS（64bit）, Linux（64bit） |
|---|---|
| プラグイン形式 | AU, VST3, LV2, CLAP |
想定ユーザー
- ステレオ感を自然に広げたいミックスエンジニア
- CPU負荷を抑えて効率的な制作環境を求めるDTMer
- 無料で高機能なEQを探しているクリエイター
- サウンドデザインに柔軟性を求める作曲家
まとめ
Caterpillarは、単なるステレオワイドナーではなく、音像の立体感や空間の広がりを追求するクリエイターに向けた高機能なスプレッドEQです。無料でありながら、業務レベルの操作性と性能を兼ね備えています。
ミックスの仕上がりに深みを与えたい方は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
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