音源制作やミックス・マスタリングにおいて、コンプレッサーは音の質感を決定づける重要なエフェクトのひとつです。Artist Media Studioからリリースされた「CPT-100」は、その重要な役割を高いレベルでこなしてくれる無料のプラグインです。
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シンプルかつ高機能なFETスタイルのコンプレッサー
CPT-100は、FET(Field Effect Transistor)タイプのハードウェアコンプレッサーにインスパイアされて開発されたプラグインです。比較的透過的な圧縮特性と、扱いやすさを両立した設計が特徴で、マスタリングだけでなく日常的なトラック処理にも使いやすいツールとして仕上がっています。
スレッショルド(-25dB~0dB)、レシオ(1:1~10:1)、アタック・リリースなど、基本的なパラメーターは一通り揃っており、細かいダイナミクス調整が可能です。
検出モードとローパスフィルターで自由な音作り
このプラグインには3種類の検出モード(PEAK/AVG/SUM)が搭載されており、圧縮の挙動を素材に応じて細かくコントロールできます。
- PEAK:左右チャンネルの最大値を検出
- AVG:左右チャンネルの平均値を検出
- SUM:左右チャンネルの合計値を検出
これにより、ステレオ素材に対するコンプレッサーの反応を自由に調整でき、音源に適した“圧縮のニュアンス”を作り出すことができます。
さらに、内部サイドチェーンに適用できるローパスフィルターも用意されており、低周波の反応量を制御することで、より自然な仕上がりを目指すこともできます。これは、特にキックドラムやベースなどの低域を含むミックスで大きな効果を発揮します。
パラレルコンプレッションにも対応
CPT-100は入力・出力ボリュームに加え、ドライ/ウェットノブも搭載。クラシックなパラレルコンプレッションも簡単に実現可能です。
入力ゲインを上げつつウェット比率を調整すれば、トランジェントは保持しつつも中低域の厚みを加える、といった高度な処理にも対応できます。
さらに、入力、ゲインリダクション、出力の各メーターが搭載されているため、リアルタイムで視覚的に動作を確認できます。
対応環境
対応OS | プラグイン形式 |
---|---|
Windowsのみ | VST2 |
まとめ
CPT-100は、無料でありながら非常に多機能なコンプレッサープラグインです。特にFETタイプの質感や自然なダイナミクス処理を求める方にとっては、導入する価値のある一本といえます。
現在のところWindowsかつVST2対応のDAW環境が必要ですが、それに合致する環境を持っているなら、試してみる価値は十分にあります。
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