今回はSOUNDPEATSさんから提供いただいた完全ワイヤレスイヤホン「SOUNDPEATS Air4 Pro」のレビュー記事となります。
通常価格は8,480円とエントリープライスながら、強力なANC(アクティブノイズキャンセリング)はもちろんの事、マルチポイント接続、「aptX Voice」による通話品質の向上、高音質なコーデック「aptX Adaptive」や「aptX Lossless」などの機能を備えています。
流石シリーズ最上位機種ともなると、手の届く価格帯と言えども「全部入り」の凄まじいスペックですね。
今回も事前に製品を受け取り、約3週間ほどの期間を可能な限りの頻度で使用し、日常に溶け込むレベルまで使い込んでみました。
是非とも購入の検討材料として当レビュー記事を参考にしていただければ幸いです。
記事について
この記事はメーカからの依頼で製品提供を受けて制作しています。
商品リンクからの購入で当ブログへの収益が発生します。
パッケージ内容・イヤホン・ケース外観など
内容はSOUNDPEATS Air4 Pro本体、ケース、USB-Cケーブル、イヤーピース3サイズ(Mサイズは本体装着済み)、マニュアルです。
イヤホン本体はマットブラックにシャンパンゴールドとシンプルでありながらおしゃれなルックスです。
Bluetooth 5.3、Snapdragon Sound対応と接続の安定性はもちろん、音質についても高い水準となっています。
ロゴの部分がタッチセンサーになっていて、さまざまな操作が可能ですが、後で紹介するアプリからの操作の方が格段に最適でした。
イヤーピースは想像以上にクオリティが高く、耳へのホールド感はもちろん、音へも良い影響を与えているという印象。
地味ですが音質への影響は結構大きいので、イヤーピースが良いほど音は良くなります。
ちなみに防水に関してはIPX4なので、防塵機能のテストは省略されていますが、ある程度は水から守ってくれるという感じです。
多少雨に打たれた程度では大丈夫だと思います。
ケースの形状は他のSOUNDPEATSと似たような感じです。
バッテリーは約20時間分のチャージが可能なので、イヤホンと合わせて26時間の稼働となります。
本当に最近のイヤホンはロングバッテリーになり、たまに準電を忘れてしまうほどです。
充電はUSB-C端子で、今やiPhoneですら共通規格となり、さらに便利になりましたよね。
端子周りのゴールドも高級感があってグッドです。
ケースの側面に「Hear Your Imagination」と書かれています。直訳で「お前の想像力を聴け」でしょうか…
装着感について
付属のイヤーピースのクオリティが思いのほか高いので、装着感も非常に良い感じです。
多くの人はあらかじめ装着されているMサイズのもので大丈夫だとは思いますが、ホールド感がイマイチと感じた際は他のサイズに付け替えてみてください。
私の場合はMサイズで問題なく、ジョギングや移動の際にも外れそうになることさえありませんでした。
毎度やっていることですが、メタルミュージシャンばりにヘッドバンキングしても私の体調や首が悪くなる以外は問題ありません。
メガネやマスク着用時は、付け外しの際にイヤホンに当たらないように注意が必要です。
音について
Snapdragon Soundのコーデックである「aptX Adaptive」と「aptX Lossless」に対応。
データ送信が96kHz/24bitとワイヤレスイヤホンとは思えない再生能力を備えています。
サウンドの傾向としてはバランス型で解像度も非常に高く、音の分離に関してもクリアな音作りとなっています。
低域はソリッドで、これもクリアな音に一役買っていますね。
横の広がりは大きく、前後に関しては狭い感じで、若干コンプレッションしているのかな?
アコースティックよりはダンスミュージックの方が得意で、クセのない万人受けしそうな音という印象です。
ノイズキャンセリング機能について
「Adaptive Active Noise Cancellation(Adaptive ANC)」機能により、可聴域において最大45dBのノイズ低減を実現しています。
Adaptive ANCと通常のANCの違いを簡単に説明すると、通常のANCはしっかりとイヤホンを装着しないと十分な機能を発揮しづらいのですが、Adaptive ANCは気密性に依存せず、装着の状態を検知してパフォーマンスを変化、適応させるというものです。
ノイズキャンセルの具合としては、ゴッソリと中低域を持っていくので、電車内や雑踏の中でも想像以上の効果を体験できると思います。
音を聴くためのツールとしてだけではなく、耳栓代わりにもなるので、集中して作業がしたい時にも力を発揮してくれます。
外音取り込みについても自然な感じで、それでいてよく聞こえます。
イヤホン装着が原因の事故を防ぐ重要な機能でもあるので、これなら通勤通学、ジョギングなどの屋外運動にも安心して使えます。
1万円以下のワイヤレスイヤホンに搭載する機能として、通常のANCでも十分にすごかったりするのですが、それ以上のものが使えるというのは本当にとんでもないですね。
通話品質について
Bluetooth音声通話の標準サンプリングレートである16kHzの2倍の32kHzを実現する「aptX Voice」と、cVc通話ノイズキャンセリング機能により、双方向の音質が飛躍的に向上しています。
通常の音声通話、LINEの通話機能共に快適に会話ができました。
ANCと合わせて、ノイズ対策に関してはほぼ完璧な対策が取られていますね。
通常の会話はもちろんの事、オンラインでの打ち合わせや商談の際にも正確に言葉を伝えることが出来るのは大きなメリットだと思います。
マルチポイントについて
「SOUNDPEATS Air4 Pro」は2つのデバイスと同時に接続することが可能です。
「スマホ+PC」「スマホ+タブレット」「スマホ+オーディオプレーヤー」など、Bluetoothが使える機器であれば組み合わせは自由です。
PCで音を聞きながら作業していてもスマホからの着信も受け取れるので、とんでもなく便利です。
複数のイヤホンやヘッドホンを持つ必要もなくなり、持ち物がシンプルになるのもメリットが大きいです。
ゲームモード(低遅延モード)について
有線には戻れない快適さを誇るワイヤレスイヤホンにも遅延という弱点があり、ゲームをプレイする際の音と映像が噛み合わない「音ズレ」が発生してしまいます。
SOUNDPEATS Air4 Proはその「音ズレ」を軽減する88msの低遅延モードを備えています。
効果としては、音ゲー以外のゲームであれば大体は快適なレベルまで遅延を抑えてくれると思います。
ただ、やはり判定が厳しい音ゲーだとアプリ側の設定も込みで「やっと使えるかな?」レベルになるという感じです。
これについてはどのワイヤレスイヤホンでもそう変わらないので、あまり気にする必要はありません。
また、ゲームモード使用中は若干バッテリー消費がしてしまうため、気になる人はその都度切り替えをおすすめします。
専用アプリについて
専用アプリ「Sound Peats」に対応しており、ファームウェアのアップデートやイコライザーのカスタマイズ、機能のオンオフなどをスマートフォンのアプリから行えるようになっています。
イヤホン本体だけでもタッチセンサーで操作は出来ますが、アプリの方が視覚的にも分かりやすくスムーズに扱えるので、非常に良いアプリだと思います。
あと、面白い機能としては「アダプティブイコライザー」というものがあり、聴覚検査のような設定をすると、自身の耳にマッチするイコライジングを作成してくれます。
試しにやってみたのですが、確かにすっきりとした聴きやすいサウンドになるので、イコライザーのカスタマイズが苦手だけど、自分好みの設定にしたいという人は是非とも試してみてください。
アプリが使えるかどうかというのはイヤホン選びの1つの基準にするのも良いですね。
手持ちのイヤホンとの比較
と言う事で前回提供していただいた「SOUNDPEATS Capsule3 Pro」との比較を簡単にやっていきますね。
左が「SOUNDPEATS Capsule3 Pro」で右が「SOUNDPEATS Air4 Pro」です。
「SOUNDPEATS Capsule3 Pro」については以下の記事で紹介しています。
こちらも本当に良い製品なので、ぜひ一度お読みください。
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ケースは全体的に「SOUNDPEATS Air4 Pro」の方が少し小さいです。
そこまで大きな差は感じないかも知れませんが、ケースも持ち歩くことを考えると、少しでも小さい方がスペースを取りませんし、女性でも手のひらに収まりやすいサイズ感は落としにくいなどのメリットが大きかったります。
イヤホンのデザインについては好みの問題なので私としてはどちらが良いというのは分かりません。
「SOUNDPEATS Capsule3 Pro」は上部のノイズキャンセリング用のマイクもゴールドパーツで装飾されているので、若干豪華に見える程度でしょうか。
音の違いに関しては「SOUNDPEATS Air4 Pro」は「aptX Adaptive」と「aptX Lossless」、「SOUNDPEATS Capsule3 Pro」は「LDAC」とコーデックに違いがあります。
Air4 ProのaptXは全体的に元気よく、全ての音がクリアに再生されている印象ですが、少しコンプレッションがかかったような、それでいて音の前後に関する空間はあまり感じられません。
Capsule3 ProのLDACは音のクオリティが高いのはもちろん、音の奥行きやダイナミクスの再現性が非常に良く、ワイヤレスイヤホンとしては珍しい、アコースティックな楽器に対する再生能力も高いです。
音に関しては好みの部分が大きいので何とも言えませんが、単純に「どちらの方が良い音か」と聞かれた場合、私はCapsule3 Proを選ぶと思います。
どっちも良いんですけどね。でもやはりLDACは良い音なんだなと再認識させられました。
良かった点・気になった点・総合評価
良かった点
- 本体・ケース共に高級感を感じさせる落ち着いた配色とデザイン
- 13mm大口径ダイナミックドライバーの採用によるパワフルなサウンド
- aptX Adaptive・aptX Losslessに対応しているので極めて高音質
- aptX Voice・cVc通話ノイズキャンセリングによる抜群の通話品質
- 2つの機器に同時接続可能なマルチペアリング機能が便利
- ガッツリと低音を取り除く優れたアクティブノイズキャンセリング機能
- 専用アプリが多機能であり使いやすい
気になった点
- LDACは非対応
- 本体のタッチセンサー操作は少し使いづらい
- iPhoneだとaptXに非対応なので性能を活かしきれない
総合評価(90/100)点
音質、機能面においてはこの価格帯では死角なしのハイコストパフォーマンスなクオリティです。
ただし、音質のクオリティに関してはSoCがSnapdragon以外のものだとaptXに対応していないので、MediaTek系などのSoC搭載機だと性能をフルに活かせないという点には注意が必要です。
あと、iPhoneユーザーも同じくなので、基本的にはSnapdragon搭載機のAndroidユーザーに向けた製品となりますね。
コスト的に難しいとは思いますが、LDACにも対応していれば音質、機能面においても文句なしの100点という感じでした。
終わりに
高音質、多機能なイヤホンですが、その中でも特筆するべきは「マルチポイント」でしょう。
これでスマホの着信を気にすることなくPCとも接続できるので、趣味、レジャー、仕事もイヤホンはこれ1つで事足りるという点は大きな強みです。
音楽、ゲーム、通話、仕事とマルチに使えるミドルプライスのハイコストパフォーマンスモデルと言えるでしょう。
それでは今回もお付き合い頂きましてありがとうございます。
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