皆様お疲れ様です。AZU(@AZU0000)です。
音楽理論を勉強してみたけれど、DTMの環境を整えてみたけれど1曲もまともに作れた例がないという方もいるのではないでしょうか。
私は機材を揃えたけど作れなかった側の人でした。PCを立ち上げては音を出すのですが、結局は何も出来ていない…そんな感じです。
今回はそういった皆様に向けて少しでも曲が作れない現状から一歩前に進むためのきっかけになればと思い、私の個人的な考えをもとにちょっとしたアドバイスをさせていただきます。
-
【特集】全部タダでOK!!無料で使えるおすすめDTM作曲ソフトで音楽制作システムを構築してみよう
皆様お疲れ様です。AZU Soundworks管理人のAZU(@AZU0000)です。 人類総クリエーターの時代に突入し、一昔前は何かとお金がかかるDTM(デスクトップミュージック)も相当に低コスト化 ...
続きを見る
作曲のためにまず音楽理論を学ぶのはNG
個人的にこれはNGです。音楽理論と作曲はイコールでつながっていません。
理由としては私がほとんど理論なんて考えないで作っていますし、それでも曲は作れてしまうからです。
プロのアーティストでも曲は作れるけど理論はそこまで詳しくないって人は結構いたりします。
もちろん音楽理論は大事です。理論を知っていて損になることは絶対にありえませんので、時間が出来たら学んでみるというのもいいでしょう。
ですが最低限の知識として必要になるのは、音階と音符による音の長さ、ギターやピアノのコード表を理解できる程度で十分です。
理論は曲が作れるようになってからでも遅くないので、まずは「作曲→理論を勉強」ではなくて「作曲→曲を作る」という考えに切り替える事が大事です。
あと、理論から入ると作曲するまでに疲れてしまうので、まずは作曲や音作りを楽しむという感覚で取り組んでみてくださいね。
短い曲を作る練習から始める
歌モノだと大体3~5分、BGMだと1~5分あたりのものになるのですが、曲を作ったことのない人がいきなりこの長さのものを作るのは無理があります。
まずは練習として「4小節の曲を完成させる」ところから始めてみてください。
例えば1小節ごとに「C→Em→F→G」と展開する進行にメロディをつける練習をしてみましょう。
メロディのつけ方の基準としては、難しいことは考えずに「不協和音にならなければ全部OK」な感覚的なもので問題ありません。
ギターを弾きながらメロディを口ずさんでもいいし、DTM環境があるのならコードをループで流しながらメロディを考えてみてください。
これが出来れば次は「8小節の曲を完成させる」事に挑戦していきましょう。
「C→Em→F→G」を2回繰り返してもいいですし、新しくコード進行を4小節分加えてみてもOKです。
加えるとするとこんな感じ「C→Em→F→G→Am→Em→F→G」なんてどうでしょうか。
8小節となればイントロやAメロとして十分に成り立つ長さになります。
なので8小節をしっかりとまとめることが出来れば、曲全体を作るための基礎が固まってきているということになります。
短い曲は世界を動かす?
「短い曲を作る」というのは実はものすごく大事なことで、世の中にあるコンテンツはさまざまな短い曲が使われています。
例えばゲームだと「ドラゴンクエスト」の宿屋に泊まった時や冒険の書に記録した時などのBGMは1~2小節くらいしかありません。
駅のホームで電車が到着する時のBGMも同じく1~2小節がメインです。
テレビのCMだと尺は15秒なので、曲の早さによっては8小節もあれば成立してしまいます。
これらの短い時間の中で人の心をつかむものが作れると、その時点で仕事としてもやっていけるほどです。
キダ・タロー氏の「かに道楽」なんてその最たる例ですよね。
短い曲を作るということは作曲の練習においても、今後音楽でやっていくにしても必要不可欠なスキルだといえるのではないかと思います。
私の場合はあまり短尺は作らないのですが、30~60秒くらいのものであれば時々作ります。
参考に30秒と60秒の曲を貼っておきますね。
ジャンルにこだわらない
「自分は○○○が好きだから○○○なジャンルの曲を作るぞ」と思うのは至極当然ではあるのですが、最初から思い描いたジャンルの曲を作るのは難しいです。
まずはあまり考えすぎずに思いついたアイデアを形にする感覚で進めていきましょう。
今の時代の音楽は、そのほとんどがミクスチャー化しており、あまりジャンルにこだわる必要もありません。
まずは作ってみて、その後、アレンジのスキルが向上した際にイメージ通りのものに作り直すことで解決させるという手もあります。
「ロックだから○○はダメ!!」などの縛りは一度横に置いて、色々な音や事を試してみてください。
別にベース音源をリードとして使ってもいいし、リズムパートを必ずしも打楽器で作る必要はありません。
柔軟なアイデアこそが楽曲制作を大きく前へ進めていきます。
ゼロから作ることにこだわらない
今の時代はDTM天国と言っても過言ではなく、無料で便利な作曲に必要なものが数多く手に入るようになりました。
特にあらかじめハイクオリティなリズムやメロディ、その他のサウンドが手軽に使える「サンプルパック&MIDIパック」が世界中にあふれています。
それらを組み合わせるだけで手早くトラックを制作出来ますし、そこに自分の好きなメロディやボーカル、ラップなどを重ねることでオリジナリティを持たせることも可能です。
MIDIパックにはおしゃれなコード進行がいくつもアイデアとして収録されているので、それらも使いこなすことで手持ちのソフトシンセでオリジナリティのあるトラックを作れます。
プロミュージシャンもジャンルを問わず、さまざまなサンプルパックを駆使して新しいアイデアを生み出しています。これを使わない手はありません。
当サイトでも大量のサンプルパックの情報をお知らせしているので、まだあまり持っていないという人は是非以下のリンクからサンプルパック探しの旅に出てみてください。
特に期間限定のものは有料で販売している製品が無料になっている事が多いので、そのチャンスを逃さないように毎日当サイトをチェック&ブックマークしてみてくださいね(宣伝)
必ず完成させる・数をこなす
これも非常に大事なことです。途中で放置するクセを付けてしまうのは良くありません。
内容の良し悪しはともかくとして、必ず短期間で完成させる事を心がけましょう。
その日のうちに出来なければ次の日までに、それが無理ならその次の日までに…という風に曲が仕上がるまでは作業の手を止めないようにします。
放置する習慣をつけてしまうと曲が作れるようになるまでの道のりがかなり遠くなってしまいます。
1曲をきちんと仕上げることが出来るようになれば、次の曲からはかなり制作スピードが上がります。
しっかりと作曲が自分のものになるまでは放置グセを付けないように気をつけましょう。
また、数をこなすことも重要です。とにかくいっぱい作らないと作曲の腕は上がりません。
やり始めから名曲なんて生まれることはそうそうありません。曲は作れば作るほどクオリティが上がっていきます。
そうすると頭の中で浮かんだ音やメロディと実際に作った曲のギャップが無くなっていき、思い通りの曲が作れるようになります。
そして完璧主義にならないことも重要です。
所ジョージさんの「完成度は低くていいから完成させてみな」やMeta (旧称Facebook社)のCEOであるマーク・ザッカーバーグさんの「Done is better than perfect(完璧を目指すよりまず終わらせろ)」は非常に大事な名言であると思います。
大事なのはセンスよりも根気
私も経験済みなのですが、曲を作るってものすごくイライラするんです。
特に始めたばかりの頃は思い通りにならないのでイライラが極限状態に達してしまうこともありました。
ですが、それを乗り越えないと作れないままなので、結局は最後までやり遂げるための根気というのが一番大事になってきます。
最初から出来る人なんてよほどの天才でもなければいないでしょうし、センスがある人でも途中で投げ出してしまってはセンスを見せる場もありません。
結局は地道にコツコツと、根気よく積み重ねた人が一番強いということですね。
私も初めて自分の力だけで作った歌モノはとてもお聴かせ出来るレベルのものではありませんでした。
ぶっちゃけものすごく凹みましたし、良くしようと手を加えても元が悪すぎてどうしようもありませんでした。
ただ、次の曲からは「作れない」という意味合いでのイライラはほとんど無く、比較的ポンポンと作れるようになっていきました。
やはり内容はどうであれ、「まずは1曲を完成させる」ことの重要性を知ることが実感できた時でした。
「継続は力なり」です。是非とも根気よく、そして曲作りを楽しみながら頑張ってみてください。