2024年7月に惜しまれつつ廃業したギターメーカー「フェルナンデス」。長年にわたり日本の音楽シーンを支えてきたこのブランドが、どうやら水面下で復活に向けた動きを見せているようです。これはギターファンにとって、まさに朗報と言えるでしょう。
復活の兆しを示す公式発言
昭和カルチャーをテーマにした雑誌『昭和50年男』2025年3月号にて、フェルナンデスA&Rの兵庫尚之氏が、当時の状況や今後の展望について語りました。その中で、フェルナンデス復活に向けた言及が。
「フェルナンデスも再生に向けて頑張っているところです。当時評価いただいたモデルを中心に、あらためてギターを作っていけるようにと考えています」
これは公式の場での発言であり、ブランドの復活に対する期待が一気に高まりました。『昭和50年男』2025年3月号はKindle Unlimitedでも読めるので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
フェルナンデスの名機たち
復活するならぜひ再登場してほしいモデルも多数あります。フェルナンデスと言えば、以下のギターを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
- ZO-3:アンプ内蔵ミニギターの代名詞。世界中で愛され続ける名作。
- FRシリーズ:スーパーストラト系の代表格。多くのギタリストに支持される看板モデル。
- Hシリーズ(シャチ):独特のオリジナルシェイプで、個性的なデザインが魅力。
- RAVELLEシリーズ:レスポールをモチーフにした個性的なボディシェイプ。
- MGシリーズ:hideモデルとして有名。ファンには欠かせない一本。
- TEJ:布袋寅泰モデルをベースにしたコンコルドヘッドのテレキャスター。
特にZO-3はコラボモデルも多く、アニメやキャラクターコンテンツとの相性も抜群。さらに、マルチエフェクターを内蔵した「DIGI-ZO」のように、アンプシミュレーターを加えた宅録仕様の新モデルなんかが出たら、かなり面白そうですよね。
現代に求められるフェルナンデスの方向性
最近はコンパクトで持ち運びしやすいヘッドレスギターも人気が高まっており、高性能なミニギターの需要も確実にあるはず。ZO-3の進化版として、現代のギタリストのニーズに応えたモデルが出れば、大きな話題になることでしょう。
また、FRシリーズはフェルナンデスの看板モデルとして、アイバニーズのRGシリーズのように幅広いバリエーションを展開し、多様なジャンルのプレイヤーに対応する方向性も考えられます。
新しい世代へのアピールが鍵
フェルナンデスには素晴らしいギターが揃っていますが、何より大切なのは「新しい時代を生きる人たち」にしっかりとブランドをアピールすること。アイバニーズやヤマハはその点で成功を収め、今も多くのギタリストに支持されています。低価格帯ではバッカスのようにコストパフォーマンスの高さを武器に人気を確立したブランドもあります。
フェルナンデスも、その優れた製品を今の世代にしっかり届けることで、再び息の長いブランドへと成長してほしい。ギターを愛するすべての人が、その復活を心から願っています。