DTMを続けていると、「自分のミックス、なんかプロっぽくならない…」と感じること、ありませんか?その原因、もしかするとリファレンス音源を使っていないからかもしれません。今回は、DTMerにとって欠かせない“リファレンス音源”の重要性と、選び方・使い方について解説します。
リファレンス音源とは?
リファレンス音源とは、**ミックスやマスタリングの指標となる“お手本の音源”**のこと。プロのエンジニアやトラックメイカーは、必ずと言っていいほどリファレンス音源を使って、音のバランスや質感をチェックしています。
例えば、「このジャンルっぽい音に仕上げたい」と思ったとき、そのジャンルの代表的な楽曲をリファレンスとして使えば、自分の音作りの方向性が明確になります。
リファレンス音源を使うメリット
1. ミックスの基準が明確になる
リファレンス音源があることで、「ベースの音量はこれくらい」「ボーカルはもっと前に出すべき」といった音量バランスの基準が明確になります。特に初心者のうちは、自分の耳だけを頼りにするとバランスを見失いがち。リファレンスは、そんなときの“正解”を教えてくれます。
2. 周波数のバランスを視覚的に確認できる
スペアナ(スペクトラムアナライザー)を使えば、リファレンス音源の周波数分布を視覚化できます。「低音が足りない」「中域がこもっている」など、耳だけでは気づきにくい部分も、視覚的に比較することで改善しやすくなります。
3. スタンダードな音質を学べる
プロの音源をリファレンスにすることで、質の高い音作りの感覚が身につきます。何度も聴くことで「良いミックスとは何か?」が自然と理解できるようになります。
リファレンス音源の選び方
1. ジャンルに合った音源
自分が作る音楽ジャンルに近い音源を選びましょう。EDMならEDM、ロックならロック。目指すサウンドの方向性と一致した音源を選ぶことが大切です。
2. 音質の良い音源
マスタリングがしっかりされているハイレベルな商業音源を使いましょう。SpotifyやApple Musicの高音質ストリーミング、WAVやFLACファイルがおすすめです。
3. 自分の理想のサウンド
「この音が好き!」と感じる音源を選ぶのも大事です。自分が目指したいサウンドを具体化するために、憧れのアーティストの楽曲を参考にしましょう。
リファレンス音源の使い方
1. ミックス中に頻繁に比較
DAWにリファレンス音源を読み込み、自分のトラックと音量を揃えてA/B比較しましょう。EQやコンプの調整時に、リファレンスと何度も聴き比べることで、迷いが減ります。
2. 周波数アナライザーで確認
FabFilter Pro-Q3などのスペアナを使って、リファレンスと自分の楽曲の周波数分布を比較しましょう。足りない帯域、出すぎている帯域を視覚的に把握できます。
3. 複数のリファレンスを用意
1曲だけでなく、複数のリファレンス音源を使うと、偏ったミックスを防げます。低音の強さ、広がり、音の明瞭さなど、いろんな要素を参考にしましょう。
まとめ:リファレンス音源を味方につけよう
リファレンス音源は、DTMerにとって最強の先生です。プロのサウンドを基準にすることで、自分のミックスやマスタリングのクオリティが一気に向上します。迷ったときこそ、リファレンス音源を活用して、理想のサウンドを目指しましょう。
あなたのDTMライフに、最高のリファレンスを見つけてみましょう。
私がよく使っているのはリファレンス音源はTOTOの「Mindfields」というアルバムです。
ミックスや音作りの基準はこのアルバムの曲からヒントを得ることが多かったですね。