今回は久しぶりに皆さんがあまり好きではないと思われるJASRACについてです。
2019年5月13日、JASRACが登録楽曲の無断使用の差止めと損害賠償を求める訴えを甲府、大阪、福岡地裁で起こしたとのことです。
http://news.livedoor.com/article/detail/16452512/
もしかしたら当ブログをご覧頂いている中に店舗運営をされていると言う方もいらっしゃるかも知れません。
そして私の知人のようにJASRACから調査状の封書が送られてきた…なんて事、ありませんか?
放置していたばかりに今回のような事が起こってしまっているので、注意喚起の意味で再度取り上げてみました。
ここ数年のJASRAC
JASRACと言えば、著作権者への支払いに対して透明性に欠けていたり、割と当てずっぽうに著作権料を徴収しようとしていたり、挙句の果ては音楽教室での演奏にも使用料を徴収すると言う所にまで踏み込んできています。
日本には他にも音楽著作権管理を行っている企業がありますが、現状ではJASRAC一強なので割とやりたい放題な印象を抱いている人が多いのではないでしょうか。
今後もハードディスクやPC、スマホなどからも保証金を徴収する可能性があり、人によっては暴利を貪っている様にも見えてしまうことから「カスラック」と言うありがたくない蔑称まで付いてしまいました。
私の所感
私は特にJASRACと関わりのない生活をしているので、この手のニュースを目にするたびに「へえ、そうなんや」程度の反応なのですが、確かに同社の動きが活発になってきてから最新の邦楽が流れている場所というのはかなり減ったように感じます。
近所の商店街なんて今では民謡か商店街のテーマしか流れていませんし、美容院だとテレビやラジオを流している所もありました。それなら著作権の問題をクリアできるので。
一昔前だと様々な場所でその時に人気のあった音楽が流れていたので、そういう意味では寂しいなと思う事もありますね。
まあ、今の時代の若い人たちはネット上で好きなアーティストの情報を得て、オフィシャルのYouTubeチャンネルからPVを見たりして新曲のチェックなんかをしているのでしょうから、街中で流行りの音楽が流れないくらい大した問題では無さそうです。
JASRACは強いので使用料を払うしか方法は無いです
カスラックと言われようと何と言われようと、たとえ時々杜撰な所を見せたとしても、JASRACはレコード会社やアーティストから楽曲の管理を任され、その著作権とそれがもたらすであろう利益を守るために今後も徴収できる場所をどんどん広げていくでしょう。
そして任せる側もそれを望んでいるからJASRACに楽曲を管理させている訳で、使いたければ包括契約を結ぶしか道はありません。
2018年にはJASRAC側の訴えが認められた判例があるので、今後の訴訟にも影響するでしょう。
調査状が一回でも届いているお店であれば「自分の所は大丈夫」とは言ってられないかも知れません。
https://www.jasrac.or.jp/smt/release/18/03_4.html
そうなると一番手っ取り早い方法が「USEN」なのですが、年間の費用が5~6万円となり、小規模の店舗でこの年間費用はお安くないですよね。
終わりに
もちろん知的財産の権利を守るという事はとても大事なことですし、それが守られているからこそ音楽家は収入を得ることが出来ているのは紛れもない事実です。
JASRACも著作権を守るための組織なので、今後も様々な形で使用料や保証金などを徴収出来るようなルール作りをしていくと思います。
それに関しては私も当然だと思いますし、音楽を作り、その権利を持つ人達が報われる世界である事を強く望みます。まあ、規模や形はどうあれ無断使用はどう考えてもやっぱりダメなので。