音楽を作るためには、音楽論を先に学ぶべきか、それともまず作ってみるべきか——。これは長年議論されてきたテーマです。
結論から言うと、私は「まず曲を作る」ことを強く推します。その理由は単純で、自分自身がそうして成長してきたからです。どんな分野でも、手を動かしながら学ぶことが一番の近道。作曲も例外ではありません。まず作ってみることで、自分に何が足りないのかが見えてきます。
「まず作る」のすすめ
「音楽理論を知らないと作れないのでは?」と思うかもしれません。たしかに基礎的な知識は必要ですが、最初から深く学ぶ必要はありません。
- 音符が読める、書ける
- コードの構造や不協和音の基本を理解している
- ギターやピアノの基礎が少しでもできる
これぐらいの知識があれば十分です。むしろ、作曲のハードルを上げすぎることのほうが問題です。大切なのは「自分なりに音楽を形にする習慣」を身につけること。
- 好きなコード進行を流しながらメロディーをつけてみる
- 音が思いつかない時は歌本や楽譜を参考にする
- DAWやスマホアプリを使って即興で録音する
とにかく「作ること」が最優先です。クオリティは後からついてきます。
なぜ音楽理論から入ると難しいのか
音楽理論は奥が深く、初学者にとってはハードルが高いものです。
- 理論を学ぶのに時間がかかる
- 知識を詰め込みすぎると自由に作れなくなる
- 作曲に行き着く前に挫折しやすい
これは「文法を完璧に覚えてから話そうとする」のと同じです。実際には、先に会話を楽しみながら文法を学ぶほうが効率的ですよね?音楽も同じです。
先に曲を作ってみることで、自分に足りないものが明確になり、そこから理論を学ぶほうが理解しやすくなります。たとえば「このコード進行の雰囲気を変えたい」と思った時に、理論を学ぶと即実践に活かせるのです。
まずはハードルを低く、量を作る
作り始めは「長い曲」を目指す必要はありません。
- 15秒のメロディーを作る
- 1つのコード進行だけで曲を作ってみる
- サビの部分だけを考えてみる
こういった小さな積み重ねが、作曲のスキルを育てます。「泳ぎ方を本で学ぶより、まずは水に入る」。これが音楽にも当てはまります。
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音楽理論は「後から」でも間に合う
もちろん、音楽理論は決して不要なものではありません。ただ、「最初に完璧に学ばなければならない」と思う必要はないのです。
多くの成功しているミュージシャンも、最初から理論を理解していたわけではありません。むしろ、感覚的に作り始め、その後必要に応じて理論を学んでいます。
理論は「作曲の補助ツール」として考えましょう。実際に曲を作りながら、「この部分がもっと良くなるには?」と考えたときに理論を学ぶと、より実践的に使えるようになります。
まとめ:「作る」ことが最優先
作曲を上達させるには、まず「作る」ことが最優先です。最初はクオリティにこだわらず、量をこなすことが大切。
- たくさん作ることで自然と作曲のコツがつかめる
- 途中で完成しなくてもOK、とにかく作る習慣をつける
- 理論は後からでも十分間に合う
「若さとは振り返らないこと」という言葉がありますが、作曲も同じ。あれこれ考える前に、まずは手を動かしましょう。
「作らないことには、何も始まらない」。このシンプルな原則を大切に、どんどん曲を作っていきましょう!
この記事は2015年2月9日に公開したものを修正、再度新規記事として投稿したものとなっています。