DTMでピアノの打ち込みをすると、どうしても「打ち込み感」が出てしまい、リアルな演奏にはならない……そんな悩みを抱えていませんか?
この記事では、ピアノロールを使ってピアノ打ち込みのクオリティを劇的に向上させるテクニックを5つ紹介します。初心者でも簡単に取り入れられる方法ばかりなので、ぜひ試してみてください!
1. ベロシティを細かく調整する
ピアノの演奏では、同じ音を弾いても力の強弱(ベロシティ)が微妙に異なります。一方で、MIDIでベロシティが一定だと、機械的で不自然なサウンドになりがちです。
【解決策】
- ピアノロールでベロシティをランダムにばらつかせる。
- メロディラインは強弱をつけて自然な抑揚を出す。
- 左手(コードやバス)は控えめなベロシティにすることで、自然なバランスを作る。
2. ノートの長さを人間らしく調整する
MIDIのノートがすべて同じ長さになっていると、機械的で不自然に聞こえます。実際のピアニストは、音の長さを微妙にコントロールしています。
【解決策】
- ピアノロールでノートの長さを手動で調整する。
- スタッカート気味のフレーズなら短めに設定。
- レガートを意識するなら、ノート同士を少し重ねる。
- メロディは自然な余韻を感じさせるよう、適度に長めにする。
3. タイミングをあえてズラす
すべてのノートがグリッドにピッタリ合っていると、機械的な印象になります。実際の演奏では、リズムが微妙に前後することでグルーヴが生まれます。
【解決策】
- クオンタイズを100%ではなく80〜90%程度に設定。
- ピアノロールでノートを少し前後にズラして、自然なグルーヴを作る。
- メロディは少し前ノリ、コードやバッキングは少し後ろにズラす。
- リアルな「揺れ」を出すために、一部のノートを手動でずらす。
4. 音の重なりとボイシングを工夫する
ピアノは単音だけでなく、複数の音を組み合わせて響きを作る楽器です。コードの組み方や音の重なりを工夫することで、より豊かなサウンドを作ることができます。
【解決策】
- ルート音(最低音)はやや強めにし、コードの他の音は控えめにする。
- オープンボイシング(音を広く配置する)を意識する。
- メロディと伴奏の音域を分けて、濁りを防ぐ。
- 低音域に不要なノートを入れないようにする。
5. 高品質なピアノ音源を使う
打ち込みのテクニックも重要ですが、そもそもの音源のクオリティが低いとリアルなピアノサウンドにはなりません。
【おすすめのピアノ音源】
これらの音源は、ダイナミクスや共鳴音を細かく再現できるため、ピアノロールで打ち込んでもリアルな表現が可能になります。
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まとめ
リアルなピアノトラックを打ち込むためには、
- ベロシティを細かく調整する
- ノートの長さを自然にする
- タイミングを微妙にズラす
- 音の重なりとボイシングを工夫する
- 高品質なピアノ音源を選ぶ
これらのテクニックを意識するだけで、DTMのピアノロールでの打ち込みが格段にリアルになります。
ぜひ実践して、自分だけの美しいピアノサウンドを作り上げてみてください!